先月開催したMURDER CHANNEL初のトークショウ「MURDER CHANNEL Talk Show Vol.1」でおこなった「JUNGLE TALK」の一部分を公開!
このトークショウでは、ありとあらゆるジャンルをターンテーブルで再構築して新しいジャンルの音へと進化させる奇才ターンテーブリスト「L?K?O」、東京を拠点にJUNGLEを日本中に広めている生粋のJUNGLIST「DJ YAHMAN」のお二人にJUNGLEに関してお話をしていただきました。
トークショウがキッカケで開催されるというL?K?OさんとYAHMANさんによるJUNGLE対決「密林男 – JUNGLE MAN -」が10月27日に虎子食堂にて開催されるとの事!!
JUNGLE好き見逃せない一夜です!!!
『密林男 – JUNGLE MAN -』
10.27fri@虎子食堂 http://toranoko-shokudo.com/
23:00start Door ¥1000
DJ/
YAHMAN (Tribal Connection)
https://soundcloud.com/djyahman
L?K?O
https://soundcloud.com/l-k-o
DJ YAHMAN (Tribal Connection)
ジャングリスト。初期衝動全開の血湧き肉躍るダンス音楽JUNGLEを放つ。JUNGLEの浸透領域を拡大する活動の一環として、2002年にCHAMPION BASS、2009年にTribal Connectionを、同志と共に結成。リー・ペリー来日時には、本人が登場する瞬間までメイン・フロアにJUNGLEを投入しまくって、フロント・アクトを務めた。ストリクトリーなJUNGLE SET以外に、生来の雑食性を活かしてジャンルの外とされる音の中に存在するJUNGLE感を抽出しTribal Connectionな音と共に折衷セレクションするDJも行う。オフィシャルMIXでは、世界中のスカ&レゲエ・バンドの楽曲をジャングリストの視点からMIXした 『Out of Many, One Ska People “SKA IN THE WORLD MIX PREMIUM”』をタワーレコード30周年記念企画盤として限定発売し完売。SOUL JAZZ RECORDSのJUNGLEコンピ『Rumble In The Jungle』日本仕様盤CD、CONGO NATTYのアルバム『Jungle Revolution』日本仕様盤CD、MURDER CHANNELからリリースされたFFFの100%ジャングルなアルバム『Keep The Fire Burning』の解説を執筆するなど、文章面でもJUNGLEの楽しさヤバさをアピール。海外では、タイのバンコク、ベトナムのホーチミン、韓国のソウルと釜山、中国の上海でDJing。LATIN RAMBOのクルーでもあり、その際は LATIN MANを名乗る。
約2年の休止を経て、2016年、活動を再開。
L?K?O
クラブDJとしての『司祭性』とターンテーブリストとしての『実験性』を独自の文脈で融合させる異才。National Geographic級の視野からセレクトされた異種音源を、新たな物語へと昇華させてしまうそのPLAYは、時に『変態』と評されてしまう因果を背負い ながらも、TTC、Lightning bolt、JASON FORREST等、海外の強者達の賛辞を欲しいままにしている。また、OOIOO/オリジナルラブ/KILLER-BONG/灰野敬二etc...各分野の百戦錬磨の鬼才とのセッションワークでは、ターンテーブルという楽器が持つ可能性の極北を体現。そのバランス感覚溢れるオリジナリティがシーンにおける独自性を更に際立たせている。
08年、ASA-CHANG&巡礼のタブラ奏者U-Zhaanとのユニット『Oigoru/オイゴル』による、初のオリジナルアルバム 『Borshakaal brakes』をリリース。10年にはフランス制作のジャパノイズ/アバンギャルドシーンのドキュメンタリー映画『We Don't Care About Music Anyway』の主要キャストの1人として世界中に紹介され、度々ユーロツアーを敢行。
当日、開始時刻にL?K?Oさんが間に合わず僕(GATANI)とYAHMANさんでふんわりとしたJUNGLE話をREMARCのDJ MIXを流しながら10分程おこなった後、、、、、
L?K?O(以下L.). 遅れてごめんー!!!どうしても紹介したいレコードがあって探してたら遅れちゃった、。
僕の事を昔から知ってくれている人は基本的に解かってくれてるとおもうんだけど本質的にパーティークラッシャーだから。この大雨といい。「Bogdan Raczynski - Bombs Over Ibiza」みたいな鬱屈した物が根っこにあるんだよね、、(笑)
でもさ、今日此処に集まっているハードコアとかブレイクコア好きな人達はみんなそうですよね?パリピなんか全員くたばっちまえっておもってるでしょ?勿論、パリピとパーティーピープルは別物として。
GATANI(以下G.). そうですね。愛すべきパーティーピープル達は別です。
まあ、僕を筆頭にブレイクコアとかエクストリームな音楽とかが好きなら何処か心が壊れている場合もありますよ。4畳半の部屋で悶々と考えている感じの。そういった人の方が後々評価されそうですけどね。
L. 元々は自分はこのトークショウには参加する予定じゃなくて。通訳として呼ばれてたんだけど前半でJUNGLEの話をするっていうのを聞いて火がついちゃって(笑)
G. L?K?Oさんはかなり速くからJUNGLEをプレイされていましたからね。
Quietstormさんとのスプリット・ミックステープ(L?K?O VS DJ Quietstorm – Cook Tape Dish 4 / Quiet On The Set V.2)でL?K?OさんはDJ ZINCのトラックに合わせて競馬中継をミックスしてて。
L. そうそう。あの時に思いついたのがAMEN BREAKと競馬中継の愛称が凄く良いってのとDUBと読経の親和性が高いってこと。それに気づいたのも四畳半の部屋でパリピを呪いながら悶々としていた時期だった(笑)
G. 僕は中学生の時にブレイクビーツとかビックビートの流れでJUNGLEを知ってレコードを買い始めたんですけど中々現場でJUNGLEを体験する事は無くて。フジロックで見たFreestylersのDJセットではJUNGLEっぽいのを沢山プレイしてた気がしますが当時はまだ認識が薄くて。それで、始めてちゃんとJUNGLEのイベントに行ったのがYAHMANさん達のCHAMPION BASSだったんです。CHAMPION BASSはいつから始まっていたんでしたっけ?
YAHMAN(以下Y.). CHAMPION BASSは2002年からだね。最初は渋谷のModuleで始めて後にROCKWEST(現R Lounge)に移ってやってましたね。
G. では、かなり初歩的な所からお聞きしていきたいんですがお二人がDJを始められた時のお話を聞かせて貰えますか?
L. 俺は高校2年の時にミキサーとタンテを買って。90年頃かな。奇しくもJUNGLEが始まる時期と同じ位だったんだね。
Y. 俺は最初はDUBとかアブストラクトのDJからスタートしていて。元々ブレイクビーツ全般は掘っていたし聴いてたんだけど、ある時にクラブでブレイクビーツの刻みが速い曲がプレイされていてこれはやばいってなって。その時はまだJUNGLEってのを知らなかったんだけど、その後にBEAT UKでD Noteの『Criminal Justice』を聴いてぶっ飛んだ。
結構JUNGLEの事をブレイクビーツとして捕らえていない人もいるからね。
L. 俺は原体験がレゲエとヒップホップだったからブレイクビーツの延長としてJUNGLEにはすんなりと入っていったかな。JUNGLEの始まりが同じテンポの物ばかりではつまらないってなってレゲエやハウスを倍速にしてプレイして生まれていったっていう部分も自分の心ざしているスタイルと通ずる所もあったし。33回転の物を45回転にしてプレイするって発想がまず狂ってて最高。
G. JUNGLEは93~95年にかけて一気にムーブメント化されていたそうですが、日本でも同じ時期にJUNGLEをDJで取り入れていた方っていうのはご存知ですか?
L. 勿論、JUNGLEがこっちのレコ屋に入ってきた時には俺はプレイしていたけど。93~5年ってのが微妙な所だね。。そうなるとリズム・フリークスかな。DJ FORCE、Moochy、KAJI君、Dazzle-Tとか。
でも、リズム・フリークスは俺とかYAHMANとは違ったインテリジェンスというかテクノの文脈でのドラムンベースだったよね。
G. なるほどー。
L. Moochy達がストイックでネタ感の無いシリアスでテクノ的なドラムンベースで良いパーティーをやっていて、俺はそれに対して意識的に違う所を掘ってた部分はあった。そもそも大ネタ使いとかが好きっていうのもあるけど。
Y. CHAMPION BASSが始まる前はJUNGLEが集中的にかかるイベントは余り無くて。ドラムンベースのパーティーでも早い時間でだけプレイされてたりとかね。その頃はJUNGLEのリリースも減っていたから取り合えず中古で掘っていて。いつかJUNGLEをメインでプレイする日が来るだろうと。それこそ四畳半で悶々としていて(笑)。
そんな時にModuleのブッキングからパーティーを始めるキッカケを貰って。Moduleは二つフロアが使えたから1FではJUNGLEメインにして2FはレゲエやDUBのフロアにして行ったり来たりしたら面白いんじゃないかと。それもあってレゲエ好きな人が遊びに来てくれてJUNGLEを知ってくれたりした。
G. 日本のクラブミュージック・シーンではJUNGLEってドラムンベースの一ジャンルって認識なんですかね?
L. JUNGLEをどう定義するかっていう所だね。逆を返せばJUNGLEがドラムンベースを総括しているっていう言い方も出来るとおもうけど。一番初めはJUNGLEとして出てきた訳だから。そっから派生したものは全部JUNGLEと言っても過言では無いだろうし。ドラムンベースと差別化するとしたらレゲエとかベースラインのテイストだったりするのかなーって。YAHMANはどうおもう?
Y. 単純に時系列としてJUNGLEとして始ったものだからそれをいきなり違う物と別けるのも変かな。
L. 基本AMEN BREAKを使ったスタイルはすべてJUNGLEの家族であるってことだよね。BreakcoreだってJUNGLEから派生してるって言っても過言ではないだろうし。全部JUNGLEってことだ(笑)
JUKEもJUNGLEの要素を取り入れた物も普通にあるし。一つのブレイクビーツのスタイルであって、それを色んなジャンルのアーティストが取り入れて色々な所に偏在している状況だとおもう。まーみんなAMEN大好きってことだね。
G. 特に初期のドラムンベースはJUNGLE的な物も多いのでカテゴライズが難しいのが多いですよね。何がJUNGLEでドラムンベースかっていう。
L. それが難しいからレコードを持って来たんだけど。
これはDillinjaがPhilly BluntっていうV Recordsのサブレーベルから出したレコードなんだけど、俺ずっと疑問に思ってたことがあって。もしかしたらググレカス的な話かもだけど。この曲で使われているブレイクの元ネタをずっと知りたくて。JUNGLE的にはこのブレイクはレゲエでいうスレンテンみたいなもんだよね。
G. ちなみにこのシンク・ブレイクの元ネタが解る方いらっしゃいますか?
お客さん. Lyn CollinsのThink (about it )ですよね? ←Gonchang thanx !!
L. えええ!Lyn Collinsか!そうだったんだー!
G. Dillinjaって凄いですよね。この人はJUNGLE的なドラムンベースというか、オリジネーターですよね。
L. Dillinjaを語りだすとキリが無い(笑) 他のドラムンベースよりもAMEN度が高いよね。
G. これを聴くと解りますけどJUNGLEとドラムンベースは地続きなんですよね。
L. そうだね。そんな中でもドラムンベースの中で葬られているジャンルってJUMP UPだと思うんだよね。
Y. 某レコード屋さんでJOKERのレコードに「どうしてこんなアホアホな物が急にすたれたのだろう?」ってポップが貼られてた(笑) その通りだよなと。
L. じゃあJOKERのレコードかけます。JUMP UPを人前で語ることなんて無いからちょっと時間が欲しい。これはJOKERの中でも一番の珍盤なんだけど。
Y. これ最高だよね。
L. JUMP UPの熱い所というか良い点ってHIP HOPとかレゲエを通過した人だったら間違いなく解かる大ネタを使ってる部分なんだけど、このJOKERってレーベルは特に大ネタを使った曲だけをリリースしていて。
ただ、JUMP UPって問題があって。それはブレイクビーツが進行していってドロップの後にダメになっちゃうんだよねー。それがJUMP UPの最大の問題点。この曲はテンションを維持してるからまだマシだけど。
JUMP UPの有名なクリエイターでAphroditeという人がいるんだけど、なんでJUMP UPが失敗しちゃったかっていう象徴的な曲があって、。
L. (イントロを聴いて) 、、もう最高だよね。この抜き方とか素晴らしいでしょ?
それで前段のブレイクビーツがかなり長くて3分位あるんだけど、、(ブレイク後)、、こうなっちゃうの。今までの素晴らしいブレイクビーツのパートが何処へ消えてしまったのか!前段が余りにも美しいだけにね…。
解決する手段としては同じBPMの物を被せたりアカペラを乗っけるとかね。でも、当時タンテ3台ある箱とかまず無かったから次に展開していけないっていう問題があって。今はCDJx2とタンテx2あるからなんとかなるけど。
いや~~本当に残念でならない。JUMP UPへの思い入れが強いだけに。俺がおもうのはAphroditeとかPrizoners of Technologyとかのやってきた前段のいい感じの部分を更にサンプリングして新しいものに生まれ変わらせていったら楽しいと思う。
G. ちはみに、JUNGLEをDJでプレイする際に意識されていることってありますか?JUNGLEはドラムベースとかテクノと違ってテンプレート的なビートの展開をしないじゃないですか?ブレイクビーツの刻みにブレイクビーツを被せていくのはどうやっておこなっていますか?
Y. DJによってそれぞれだけど。ネタで被せていったりぶった切ったり。
L. そこが個性でもあるしね。もう一枚だけ聴いて欲しいんだけど。。
JUNGLEとかアングラなダンスミュージックを語るのが如何に難しいのかっていうと、これみたいに誰が作ったか解らない名曲がホワイト盤で沢山あるっていう。素晴らしい曲が山ほどノークレジットで出てる。そこもまた美しいけど。
アナログを切るだけ自信作だったのに匿名で出すっていうね。これだけ良い曲を作ったのに自分の名前を出さないでDJとフロアに提供しているっていう奉仕の精神っていうか(笑) まあ、普通に考えたらサンプリングの問題で訴えられるっていうのもあるんだろうけど、。
L. さっきのAphroditeが典型的な弱点を持ったJUMP UPだとしたら、JUMP UPの中にもこれみたいに弱点が無い素晴らしい曲があるってのを証明してくれている。この三連で刻む感じとかJUKEとかを予見させてるよね。
これもドロップ後にがっかりするのかと思いきや。。。このAMENヤバいでしょ!
前段に大ネタがあって期待させてドロップ後にずっこけさせるのがJUMP UPと思われてたけどJUMP UPのフォーマットにもヤバイのが一杯ある。この曲とかはJUMP UPに限らずダンスミュージックの喜びが爆発してる。
Y. やっぱりダンスミュージックとしてはドロップ後に爆発しないとね。
L. そうなんだよ!爆発しないと駄目でしょ。JUMP UPの弱点はドロップ後にテンションが全然違う所に持っていかれちゃう。前段が最高潮で終わっちゃ駄目じゃん。ドロップからが勝負でしょ。
まだユニオンの中古を掘ったらこういうのがいっぱい出て来ますから。気になったら探してください。ホワイト盤でヤバイのを見つけるのが一番嬉しいでしょ。それこそパーティーピープルだ。
G. JUMP UPの再評価に繋がる話が聞けましたね。僕も聞き返してみます。
それでは、ここからはお二人にとって思い入れのあるJUNGLEの曲を教えてください。
Y. 思い入れのある作品は多くて難しいけど、やっぱ最初に思いつくのは「Dead Dred – Dred Bass」だね。
Y. このベースラインの音色が俺としては最高っていう。AMENの刻みもヤバくて。今、Laveryって人が同じようなスタイルで曲を作っているんだけど、Rudebwoy Bassって曲がヤバいよ。
L. 自分の中でぶち上がるJUNGLEのキラーチューンの一つ「Congo Natty - Junglist」。
正にこれぞJUNGLEだよね。ドロップの後にボーカルが続いてくるのも最高。
Y. 丁度今日レコードを持ってきていたんだけど、「Johnny Jungle - Killa Sound」も。
これはJUNGLEでDJするならオープニングでかけてファンファーレ的な形で使える。不必要なシンセも無くて少し地味かもだけど今でも十分サウンドシステムでも掛けられる。
L. このベースがJUNGLEだねー。くぐもった奥にいくような鳴りが良い。他のパーツよりもベースにリバーブ付与する感じ。
Y. 今は全部パキっと聞こえるようになっているからね。
L. これも決定的なキラーチューン。永遠のクラシック。オリジナルもいいけど俺はリミックスが好き。
Congo NattyとGanja Recordsはホントまちがいない。
L. ちなみにイントロで使われている元ネタはLL Cool JのIt Gets No Rougherって曲の冒頭なんだけど、このレコードを持ってればSuper Sharp Shooterみたいな自分の好きなセンテンスを作れるね。
Y. コウ君(L?K?O)はこれを使ったことある?
L. 逆に使われたんだよね。Quietstormとのスプリットのmixテープで。
イントロでお互いのことをディスりあうんだけど、ロバートに「L the K the O don’t fuck with me.」ってめちゃくちゃディスられた(笑)
G. では、ここで今日来てくださったお客さんの中で何か質問などがあれば。
(呼びかけるも反応無し)。。では最後の締めにしますか。
JEA. 僕から質問しても良いですか?
日本でJUNGLEというとサイケアウツが最初に思い浮かぶ人も多いかとおもうんですが、僕がサイケアウツを聴いたのは90年代中頃だったんですけど既にJUNGLEを作っていて完成度も高くて。日本のJUNGLEシーンにおいてサイケアウツの影響は大きかったんでしょうか?
Y. 相当凄いですよね。日本全体に影響はあるでしょうが西では圧倒的に。サイケアウツのメンバーだったINDRAさんはJUNGLEのパーティーにRYO the SKYWALKERやBIZZY Bを呼んでいたらしいです。
L. サイケアウツの大橋さんは自分達のジャンルをヴァーチャコアと提唱してたよね。丁度レコード持って来ているんで聴いてみましょう。
L. JUNGLEは西のほうが盛り上がってたのかな。KURANAKA君たちも居るし。
あと、ORIGINAL LOVEの田島さんもJUNGLEに注目していてセルフミックスでJUNGLEリミックスを12”に収録してたね。
俺の中では福岡(当時)のHimuro君がAmenヒーロー。97年位に始めて会って音源聴いたんだけど当時から半端ないプログラミングだったからね。
G. 日本にもまだまだ知らない凄いクリエイター達が居ますよね。JUNGLEに限らず今も昔も日の目を見ないで消えたクリエイター達が居るんでしょうね。
L. 日の目を見るのが重要なことじゃ無いよ。どうでもいい。イイ曲を一曲でも残してたら十分だよ。
G. でも、日の目を見なさ過ぎて発狂しないように多少のご褒美があったほうがいいのでは?
L. ご褒美を考えてやってたらいずれ発狂するよ。おかしい状態が普通だから。諦めるしかない。
Y. 四畳半で一人でJUNGLE作っていても案外健康的からもしれない(笑)
G. それでは、そろそろ最後の締めにいきたいとおもいます。
お二人にとってJUNGLEの魅力とは何でしょうか?
Y. JUNGLEはブレイクの刻みがあるのが魅力だとおもう
L. あと一曲かけてもいいかな?
自分が持ってるJUNGLEのレコードの中でも結構初期の音源。DJ Runtingzが権利を買ってリリースされた物だったかな?
https://www.discogs.com/Various-90-95-Classic-Jungle-Old-Skool-EP-Vol-2/release/141494
L. 正直、音圧の部分では今の音と合わせて使うのは難しいんだけど、フォーマットの部分で見ると既に完成されているのが凄い。このAmenの打ち方が既に発明されていたっていう。JUNGLEの創世記とされている頃でも凄まじく完成度が高いですよね。その頃から20年以上経過しているけどJUNGLEはまだまだ続いている。
JUNGLEが凄いのはJUKEとか他のジャンルとミックスされて進化していっているけど、この一番初期のJUNGLEのフォーマットがずっと続いているのが凄いよね。始めの頃からのスタイルが続いている。音質とかサウンドが進化良化されているけど。これは未来永劫続くであろうっていうね。
G. 継承されていってるんですね。
Y. 継承っていうと硬いけど。意識的というよりも単純にかっこよくて上がるっていう。この頃のスタイルがフレッシュ過ぎて今でもやろうぜって感じじゃないかな。今とか昔ってのは無いとおもうよ。
L. 音楽のジャンルってフォーマット化されたらつまんなくなる気がして。
何か一個火が付いたら皆それの焼き回しの焼き回しでずっと続いていっちゃうとある時点で飽きちゃう。どの音楽も同じフォーマットが続いた時点で飽きちゃうけど、JUNGLEは飽きないんだよなー不思議と。未だにレコ屋で新譜のかっこいいJUNGLEを聴いたら買わずにいられないでしょ。
Y. 例えばFoundation Xっていうレーベルがあって凄く良いレコードを出していて。
コンシャスレゲエな元ネタを使ったJUNGLEを今あえてやっている人も多い。レゲエ好きには響くよね。JUNGLE WARZ以降に爆発的に若いクリエイターも増えたり、140BPMで進行するスロウなJUNGLEも出てきた。コウ君がいったとおり続いているんだよね。
L. 語っても語ってもこの愛はとめどないね。実際この台風の中一晩DJ出来るくらいJUNGLEのレコード持ってきてるからね。ほんとアホだね(笑)
140っていうと2 Bad Miceが最近20年振りに新作をリリースしたんだけど、Livin’ in the lightカバーのこれがまた良い曲で。
俺もしばらく曲を作っていないけど、ダンスミュージックに対する愛は一生変わらないだろうから。これだけヤバい音楽を浴びて育ってるから80になろうが90になろうが変わらないだろうね。
あとさ、Umeちゃんが年に一回はMURDER CHANNELをやってたまにはオジさん達に花を持たせてくれたら(笑) イベントもがっつりオーガナイズしていきたいね。
G. 今日は良いお話が沢山聞けました。ありがとうございます!
L. まだまだ語りつくせないけど。YAHMANとJUNGLEで二人会とかやりたいね。フロアで聴いた方が断然早いしね。
- 2017年9月17日@SF Studio.